エジプト ギザ, クフ王の大ピラミッド王の間で一夜を過ごす

2010年10月31日

今回はエジプト、ギザのピラミッドからの書き込みでエジプト滞在中にあと一回は現地からの投稿をしておきたいと思っている。今日十月三十一日はケルトの暦では年末の大晦日にあたる日なのだそうで、この日の夜にはこの世とあの世の間にある門が開かれ、死者達の霊が現世のこの世界に戻ってくるとも言われているそうだ。私自身はハロウィンにはほとんど関心がないけれどアトランティス大陸の最後の崩壊が起きたのが同じ十月三十一日の夜からその翌朝にかけてのことだったという話を聞いて以来、毎年十月三十一日の夜を特別な想いで過ごすようになっていた。アトランティス大陸の沈まなかった陸地の一部であるとも言われているバハマ諸島の中にあるビミニ島を初めて訪れた二〇〇四年にも十月三十一日の夜は海底遺構のビミニ・ロードに近い海岸沿いで一人瞑想をしていた。そして今からちょうど三年前の二〇〇七年十月三十一日、その日私は今日のこの日と同様にギザのピラミッド・エリアに滞在していた。あの日通常の入場券で大ピラミッドに入っていた私は警備員の見落としで大ピラミッド内に一晩閉じ込められることになるのだが、それは私の人生で起きた最も大きな出来事であった。この先私の人生があと何年続くのかはわからないけれどもあの日以上の出来事はたぶんもう起こらないだろうと思われる。
一九九〇年代には夜間のピラミッド貸切申請が可能だったのでクフ王の大ピラミッド(グレート・ピラミッド)を一晩近く貸し切って瞑想した経験も何度かあるけれど、一晩を越えて二十時間近くも大ピラミッド内に留まった経験はあの時以外にはないし、ピラミッドに閉じ込められたのが偶然にも十月三十一日の夜であったことも特別な意味を持っていたように思う。大ピラミッドの王の間で一夜を過ごすと、「よい人生を生きるために必要なすべての夢や啓示を受けることが出来る」といった話を聞いたことがあるけれども、私の場合には王の間でのあの一晩のエネルギーの密度があまりにも濃すぎて、よい人生を生きるために必要な夢や啓示を受けとるどころか、一生涯分のよい人生をあの一夜で生き切ってしまったという感触がある。
三年前のその時期は連れの日本人女性と二人で九月初旬から長期でエジプトに滞在していて、それは一九九二年に私が初めてエジプトを訪れて以来ちょうど三十回目のエジプト旅行の最中の出来事であった。そして十月三十一日は正午過ぎにギザの大ピラミッドのすぐ目の前にあるメナハウス・ホテルにチェックインして、その後彼女と共にクフ王の大ピラミッドを訪れていた。午後一時を少し過ぎてから大ピラミッドの入場が始まり、上昇通路を抜けて大回廊を登っていくときに向こうから降りてくるエドガー・ケイシー財団のチャールズ・トーマス・ケイシー氏と彼のグループにすれ違った。彼らはこの日の午前十一時から午後一時までのピラミッドが昼休みで閉じられる時間帯の二時間をプライベートで貸切にしていて、貸切の時間を終えて王の間から出てきたところだった。翌朝にはメナハウス・ホテルでチャールズ・トーマス・ケイシー氏とのミーティングの予定もあって、その時にはこの前年にギザで知り合ったエドガー・ケイシー財団のイレイン・ファイドさんやアトランティスの記録の間の捜索を続けていたエンジニアのビル・ブラウン氏もやってくる予定になっていた。
チャールズ・トーマス・ケイシー氏のグループと入れ違いで王の間に入った私はいつものようにピラミッドが閉じられるぎりぎりの時間まで留まるつもりで瞑想を始める。ところが、この日は通常のピラミッドが閉じられる時間帯の午後三時半頃を過ぎても警備員は現れず、その後ようやくいつもの警備員たちとは違う、頭に白いターバンを巻きガラベーヤ姿のエジプト人の老人が現れ、「もうすぐピラミッドを閉めるから」と告げただけで私達を王の間から追い出そうとすることもなくすぐに居なくなってしまった。その上部屋の灯りも消えてしまい、大声で叫んでも下からは何の反応もなかった。私自身以前からピラミッドを貸切にする時にはわざわざ換気扇も部屋の明かりもすべて消してもらい完全な静寂と漆黒の闇の中一人きりの状態で瞑想を行うことがほとんどなのだが、この時は何の心の準備もしていない状況で突然明かりが消えてしまったのでどっと冷や汗が出てきた。しかしながら幸いにもしばらくするとまた明かりが灯った。それでただの停電だったのだろうとほっとして、いつものように警備員が追い出しに来るまでもう一度王の間で瞑想していようと二人で決める。ところがしばらくすると再び灯りが消えてしまい、そしてそれが最後だった。その後は二人で覚悟を決め王の間で瞑想をして一夜を明かすことになった。
翌朝になり、ピラミッドの入場の始まる時間が過ぎると私の知り合いの大ピラミッドの警備員の一人が入ってきた。警備の目を逃れてピラミッド内に隠れ一夜を過ごしたのだと勘違いしている彼はいきなり私を睨みつけ、お前はとんでもないことをしたなといった態度で私の肩をつかんだ。私たち二人はすぐにツーリストポリスに連れて行かれた。しかしながら幸いにもツーリストポリスの警官たちは、みな親切で優しく対応してくれた。でも冷静に考えれば警備員の見落としで一晩中大ピラミッドに閉じ込められたのだから親切な対応をされるのが当然の話、その上謝られなければならない出来事だった。それで私は警官たちに「せっかくの彼女とのメナハウスのパレスのスイートルームでの一泊がパーになってしまった上にホテルでの大事なミーティングにも出られなくなってしまったのだ」と愚痴だけは言っておいた。
ツーリストポリスではちょっとした出来事があった。それは白い猫が私に近づいてきて私の身体に寄り添って座り込み、一瞬のうちにスヤスヤと熟睡してしまったこと。それは明らかに私が一晩以上も浴びてきた大ピラミッドのピラミッドパワーが作用しているように思えてしまう出来事であった。

YouTube - ギザのメナハウス ホテル, 422号室からの大ピラミッドの眺望 撮影2010.11.2
公開日 2010年10月31日 日曜日